むすび百科事典-MUSUPEDIA-
水引ライナーが制作する水引独自のむすび百科事典
解説
五行図のような流れと安定感をもつ五角形の結び「五角結び」。梅結びなど花の結びも五角と言えるが、今号はそれ以外の幾何学的な五角形の結びを取り扱う。水引の交点の数と交差の仕方別に解説していく。
隙間がたくさんある籠の目のようなので「かごめ結び」とも呼ばれる。
交点が15の五角結び
水引同士の交点が15の五角結び。左は五角結びの基本形で「かごめ結び15角」とも呼ばれ、右は応用で「抜きかごめ結び15角」。
かごめ結び15角
隣り合う15の交点はどこも互い違いに重なり、結んだ時に安定する。最も込み入っているので、小さく絞りすぎると窮屈な印象になりやすい。お椀型にして絞ると目を詰めることができる。
結びの一連の流れを感じていただける所作動画です。詳しい結び方は記事最後の解説動画にて。
抜きかごめ結び15角
こちらも交点は15だが、一番外側の5つの交点を絡めずに抜いている。少し不安定になるが、外側の水引の自由度が上がるので、小さく絞ったり散らしたりとアレンジがしやすい。
交点が10の五角結び
水引同士の交点が10の五角結び。左は基本形で「かごめ結び10角」とも呼ばれ、右は応用で「抜きかごめ結び10角」。
かごめ結び10角
隣り合う10の交点はどこも互い違いに重なる。かごめ結び15角に比べだいぶスッキリし、真ん中が空く。
結びの一連の流れを感じていただける所作動画です。詳しい結び方は記事最後の解説動画にて。
抜きかごめ結び10角
こちらも交点は10だが、一番外側の5つの交点を絡めずに抜いている「抜きかごめ結び10角」。かなり不安定になるので、本数を増やしたり大きくしにくく小ぶりなものに向く。左右の結びの違いは、捻りを加えているかどうか。右側は半回転捻りを加えることで立体的に絞ってキュッと中心に集めることができる。
花芯結び
分類では「抜きかごめ結び10角」だが、捻りを加えて絞ったものを通称「花芯結び」と呼ぶ。花の花芯として用いられてきたからだ。本数が増えると極端に難易度が上がるので、3本どりくらいまでがちょうど良い。結びからは想像できないような独特の手順なので、解説動画をじっくりと見てほしい。
花芯結びは水引テープ・水引バンドを使うと結びやすい。構造上、少しふんわりとした仕上がりになる。表裏どちらも継ぎ目がわからないように始末できる。
詳しい解説動画
noteでは、上記の各結びを実際に結びながら動画でポイントを解説しています。とりあえず結び方だけ手軽に知りたい方向けというより、今後いくつも作って結びを発展させていく先まで役立つような普遍的な内容をお伝えしています。必要な方はぜひ、ご活用ください。