同じことの繰り返しの中で磨かれていくもの

水引ライナーのYouTubeチャンネルを始めてから、他のチャンネルでも色々な動画を視聴するようになり、特に2019年の台風15号で被災後は、精神的に参っていたため無意識に救いを求めてか、大愚さんの仏教の教えをわかりやすく伝えてくれるチャンネルをよくみていました。

今日はご紹介したい動画があったので記事にしてみました。

特別なことではなく、日常こそが、修行。

食べ物や体験、情報と、いかに未知の体験をするかというのを追い求める風潮がありますが、それだけでは深まらない虚しさがあると常々感じていました。

日々の習慣や仕事など、同じことの繰り返しの中にこそ、その人にとっての重要な発見があり、磨かれていく。

同じことをやり続けるからこそ感度が上がり、そういった日々変わらない一定の基準があるから、微細な変化に気付き、深められる。

そうやって外ばかりではなく内も見つめ、いかに自らの世界を作りあげていくか、それこそが修行だというのが、なんだかとてもしっくりきました。

例えば、もっとうまいものもっと珍しいものと追い求めて食べ歩くのも一つかもしれないけど、一年を通して、季節の中で同じようにご飯を炊き続けることで気づく事、磨かれることだってある。

私、ある友人の一見なんの変哲もない塩むすびの味に、おむすびの常識が覆るほどに感動したことがあるんです。

もう、ふっくらもちもち、とかそういうレベルでなく、この奥深いなんとも言えない豊かな味わい、満足感はなんだ!?と、とても米と塩だけとは思えぬ今まで味わったことのない体験でした。

数年前に何度か一緒におむすびを作ったことがあるのでわかるのですが、彼女は選ぶお米、水、塩、炊くときの道具にも全てこだわりがあり、米を洗うところからお米を結ぶまでの所作も手間を省かず丁寧でありながらも洗練されている。

その一緒に作った時から今回また数段進化していると感じました。彼女の精神がおむすびに宿っているようで、とても同じお米を渡されても私には真似できないと正直思いました。

ただご飯一つ炊くのでも、全自動で炊飯器に任せることもできるし、意識次第でここまで極めていくこともできるんだということです。

地味だけど、淡々と同じことを続けた人ってやっぱり、簡単には見つけられないすごいものを持ってるなと私は思うので、憧れます。

自分の仕事に当てはめると、私の場合クリエイターとして様々なことを吸収し新しい事にチャレンジすると同時に、職人のようにひたすら何百と同じものを作り続けることもまた必要だということだと、自分なりに理解しました。

近年は、誰もが気軽に形だけのモノはなんとなく作れる時代になってきているので、後者をやる人が本当に少ないのではないかと感じます。

だからこそここが、他と差がつくポイントではないでしょうか。

ひたすら水引を結ぶ時間も大切にしようと改めて思った年明けです。

あなたの創作の参考になりましたら幸いです。
本年も水引ライナーをどうぞよろしくお願いいたします。